2016年07月07日

蒼穹のファフナー風の不思議な話『あなたのブログにネットモヒカン族は居ますか?』

 そのニセ科学批判界隈とは無縁の一般ブロガーであるAさんが、「市販されている水素水は科学的に正しいと思います。根拠は私の主観です」と公言していると、「蒼穹のファフナー風の謎めいたトラックバック」が送信されてきました。

 【あなたのブログに、ネットモヒカン族は居ますか?

 Aさんは答えました。「いいえ、いません」「というか、なんですかそれ」
 すると、謎のトラックバックが再び送信されてきました。

 【ネットモヒカン族が居ないのなら、私が伺いますね

 その瞬間、Aさんのブログはプチ炎上しました。

 しばらく時が経った頃、プチ炎上のショックから立ち直ったAさんのブログに、あの謎のトラックバックが再び送信されてきました。

 【あなたのブログに、ネットモヒカン族は居ますか?

 Aさんは、しばらく考えた後、以前と違う答えを述べました。「はい、居ます」「ネットモヒカン族は、間に合っています」
 すると、謎のトラックバックは次のように返事しました。

 【ネットモヒカン族が居るのなら、私も同居しますね

 その瞬間、Aさんのブログは炎上しました。

 しばらく時が経った頃、炎上のショックから立ち直ったAさんのブログに、あの忌まわしき謎のトラックバックが送信されてきました。

 【あなたのブログに、ネットモヒカン族は居ますか?

 Aさんは、こんなこともあろうかと練りに練った答えを述べました。「居るような、居ないような」

 「以前は居たような、これから来るような」

 「はっきりした答えが自分でも出せません」「はっきりした答えが頭に浮かぶまで、しばらく様子を見ようと思います」

 それを聞いた謎のトラックバックは、困惑した様子を見せました。

 【YesかNoで答えられるシンプルな問いかけなのに、曖昧な言葉でお茶を濁すなんて変。簡潔明瞭な答えを述べないムラビト的ブログは、通常の56億7千万倍で修正します

 その瞬間、Aさんのブログは大炎上しました。

 しばらく時が経った頃、大炎上のショックから立ち直ったAさんは、逆に自分のほうからトラックバックを送信しようと考えました。

 【そこにネットモヒカン族は居ますか?

 【今回も、私のブログを一瞬で炎上させるつもりですか?】

 【この炎上の繰り返しは、いつまで続きますか?】

 【最終的なゴールは、どこですか?】

 【いったい何なんですか、ネットモヒカン族とやらは?】

 しかしながらAさんは、自分の力を上回る摩訶不思議な存在とこれ以上つき合う利はないと思い直しました。
 「なにをしたところで、結局わたしのブログは炎上する運命なのだ。閉鎖しよう」

 言い終えたAさんは、ネット上から消え去りました。

 『教訓:この話は、ネット上が公の場であることを今ひとつ認識しておらず、ニセ科学批判界隈の事情も今ひとつ分かっておらず、何気なくニセ科学に好意的な記事を書いて公開してしまった一般のブロガーを見かけた際に、教えてあげると良いでしょう』

2015年11月07日

ジュール・ヴェルヌの「八十日間世界一周」とフルメタル・ジャケットの「ハートマン軍曹」を混ぜ合わせたネタ話『八十日間批判一蹴』

 【前フリ開始】「八十日間批判一蹴」とは、あのジュール・ヴェルヌの「八十日間世界一周」の罵倒芸版である。
 ネット上のdisり合いで負けてばかりの論者達が、
 世界を一周すると同時に批判者からの言葉を撥ね続けるというレースに参加して、
 結果的に強靭なdisの耐性を身に着けるという物語である。
 長らく歴史の彼方に埋もれていたが、近年になって再発見された。以下に、内容の一部を紹介する。【前フリ終了】

 ……レース開催当日の、司会者の挨拶:
 『いつもネット上の論戦で負けてばかりの皆様が、この世界一周のレースに参加してくださることを私はうれしく思います』
 『それでは、レースの期間中に皆様を叱咤激励してくださる批判者様を紹介します』

 批判者の挨拶:「私が批判者である。参加者の貴様らに、注意事項を申し渡しておく。レースをスタートする前とゴールした後で、『ヒャッハー』と言え。分かったか、お尻かじり虫ども!」

 司会者:「なお、この批判者様が見せる芸風は、映画の「フルメタル・ジャケット」に登場するハートマン軍曹の芸風を一部取り入れていらっしゃいます』

 参加者達に課される主な条件:
 【大原則として、まずは決められた期日までに世界一周を完遂すること
 批判者:『世界一周のレースが終わるまでの貴様らは、お尻かじり虫だ。過去の地球で作られた仮想生命体だ

 【レースの期間中は、批判者が批判の言葉を一日に一度投げかけてくる。参加者は、納得せずに反発すること】
 批判者:『レースの期間中は、じっくりと批判してやる。ネット上の他人のポエムを閲覧したり、自分のポエムをネット上にアップする余裕を、なくしてやる!』

 【批判の撥ね付けに成功したと看做された場合は、日付が変わる時刻まで批判の言葉に反発する必要はない】
 批判者:『明日も批判を続けて、よろしゅうございますか?』

 【批判者と雑談していた際にドヤ顔を求められた場合は、必ず応じなければならない】
 雑談の一例:
 批判者:『なぜレースに参加した?』
 参加者:『罵倒芸に強くなるためです』

 批判者:『disり屋志望か』
 参加者:『そうです』

 批判者:『論争の顔をしろ』
 参加者:「はっ?」

 批判者:『disる時の顔だ! どやあああっ! ……これが、disる時の顔だ。やってみろ』
 参加者:『はい。どやー』

 批判者:『ふざけるな! そんな罵倒芸があるか! もっと、dis力を見せろ!』
 参加者:『は、はい。どやあー』

 批判者:『ドヤ顔の迫力なし。レンピッカの絵画「自画像」を見て練習しておくように』
 批判者:『あるいは、ミュシャの「ドライ・アンペリアル(モエ・エ・シャンドン) のポスターでも良い」

 ある参加者:『ぷぷぷ……』
 批判者:『そこの、お尻かじり虫! 今、笑いを漏らしただろ!』
 ある参加者:『す、すみません、つい』

 批判者:『おや? 見覚えのある顔だな?』
 批判者:『そうだ、思い出したぞ。先日ネット上で、「天網恢恢、常に空飛ぶスパゲッティ・モンスター様が我々の言動を見ていらっしゃる」などと、意味不明な言葉を述べた者だな?』

 ある参加者:『えっ? いや、あの』

 批判者:『事実と確認できていない現象を、あろうことか、ネット上という公けの場で肯定的に主張するとは何事だ! それでもインテリ層の人間か! 理知、落としたか!』

 ある参加者:『ち、違います、私じゃ、ないるれです、あそこに居る人ですよ!』
 あそこに居た参加者:『ええ、確かにそれは私が言った言葉です。私が、空飛ぶスパゲッティ・モンスター信者です』
 批判者:『……』『チッ、そっちのインテリか』

 【悲観的な台詞を述べた参加者は、その時点で失格となる】
 失格となった参加者の台詞の例:
 『名指しを避けて批判していると、傍観者から、「余計な憶測を呼ぶ恐れがある。批判対象は明確にするべきだ」と言われた』

 『なるほどと思って名指しで批判していると、別の傍観者から、「相手の反感を増強させる恐れがありますね。優しく遠回しにふんわりと諭してあげるべきですね」と言われた。結局、僕の言論活動は全否定されるんだ』

 【失格した参加者は、敗者復活の場を与えられる】
 審査員A:『失格者の皆さぁ〜ん、敗者復活の場はぁ〜、こちらですよぉ〜ん』

 【参加者は、審査員達の志向を予測し、笑ってもらえそうなネタを披露する】
 ネタの一例:
 『万能を謳うEM菌とやらは、確かにニセ科学と言えますね。しかしながら、私が擁護するマイナスイオンは本物なのです』

 『なぜならば、マイナスイオンに関する肯定的な体験談を、私はネット上で山ほど見つけてしまったのです。これこそが、ファクトファインディングというものなのですね。選択バイアスなんかじゃありません』

 【ネタを披露して合格を貰った場合は、レースに復帰することができる】
 審査員B:『パネエである。マイナスイオン擁護者が見せたダブスタのネタは、パネエという評価に値する。よって、合格とする』

 【ネタが審査員の志向に合っていない場合は、不合格となる】
 審査員C:『あなたのネタは、駄目りん。前フリは端的、本論は理路整然、落ちは明瞭爽やか。そのようなネタは、あたしの好みじゃないりん』

 【レースを優秀な成績で終えた参加者は、批判者から表彰の言葉を送られる】
 批判者:『本日をもって、貴様らはお尻かじり虫を卒業する。本日から、貴様らは罵倒芸の論者である』

 批判者:『罵倒芸の論者は、苛烈なニセ科学批判者との絆で結ばれている。ネット上から貴様らが消え去る、その日まで。どこに居ようと、苛烈なニセ科学批判者は貴様らのドッペルゲンガーだ』

 批判者:『貴様らの多くは、ネットマナー問題に向き合う。ある者は、礼儀を重視する者に感化され、二度と罵倒芸に戻らない』

 批判者:『よく思考に叩き込んでおけ。罵倒芸は嫌われる。嫌われる度に、貴様らはアクセス禁止にされる』
 批判者:『しかしながら、disる対象はネット上でどんどん増えている。社会に蔓延するニセ科学の問題しかり、アドホックな理屈を出してくる陰謀論しかり。菊池誠教授が呈するぼっさぼさの髪型しかり』

 批判者:『それを鑑みれば、貴様らの言論活動の場も増加を辿る一方なのである……。分ったか、お尻かじり虫ども!』
 参加者達:『サー! イエッサー!』

 【レースを優秀な成績で終えなかった参加者は、別の批判者からdisられる】
 別の批判者:『おい、お前、このドアホウ者、お前は罵倒芸の何を学んできたんだ? 「相手の属性を攻撃することは良くない。あくまでも、論には論で対抗するべきだ」とか、なに寝ぼけたことを言っているんだ?」

 別の批判者:『他にも、議論の相手を見下す態度が徹底しきれていないし、相手のハンドルを独自に解釈して嘲笑うという芸風もできていない』

 別の批判者:『議論の相手から「主張の根拠が薄弱だ」と指摘された際に、「あなたのプロフィールの写真はぼやけていますね」と返して議論をうやむやに持ち込もうとする技もできていない』

 別の批判者:『議論の相手から根拠の出所を求められた際に、「はあ、根拠の出所と言われましても、単に私は【引用しただけ】の立場でありまして……。というか、それほどまでに私に向かって根拠の出所を求めるなんて、逆にあなたの主張こそ根拠が無いという証明に成るんですよね……」と返して不利な議論をイーブンに持ち込もうとする技もできていない』

 別の批判者:『さらには、自分の主張の間違いが明らかになった際に、「先ほど私が披露した駄目な主張は、ある目的があって行った実験だったのだ。この私は、あえて科学的に間違ったことを述べたのだ。そして今、論敵達は予想通りの総ツッコミを見せているのだ。ああ、私の手の平で踊る論敵達の姿は、実に面白いものだ。……さあ、どうだ!?」という感じの後釣り宣言も満足にできていない』

 別の批判者:『貴様らには、「信用の形成は二の次、とにかく目先の議論で勝つことが第一だったりする私です(^-^)?」という姿勢が、全く足りていないぞ!』

 このように批判された参加者は、再びレースに参加しなければいけない。
 なにしろ、礼儀の芸風を捨て去って代わりに罵倒芸をものにした自分をアピールできないと、いつまで経ってもdisの修了書がもらえないのである。

 以上、「八十日間批判一蹴」の内容紹介であった。

不思議な話『デマ刈りデビル』

 「デマ刈りデビル」とは、あるブロガーのところに現れた謎の生命体である。
 そのブロガーが「他所のサイトで見かけた科学的に怪しい説」を軽い気持ちで信じて自ブログで肯定的に紹介していると、突然「デマ刈りデビル」が現れて、もの凄いスピードで記事を削除して速やかに消え去ったという。

 他にも、あのヤフーの掲示板である「マイナスイオン監視室」で活躍していたssfs氏のところにも、「デマ刈りデビル」が出現していたという。

 せっかくssfs氏が精魂込めて書き上げて投稿したニセ科学批判批判のコメントにもかかわらず、掲示板から見る影もなく消えてしまうという事例が2015年の一時期に多発していたというのである。
 しかしながら、ssfs氏はめげずにほぼ同じ内容のコメントを投稿し直して、デマ刈りデビルに対抗していたという。

 あるいは、ニセ科学を批判している側の論者のところにも出現する場合があったという。
 たとえば、あの「PseuDoctorの科学とニセ科学」を運営しているPseuDoctor氏も、やっとの思いで仕上げた長文の記事が、きれいさっぱり消えてしまって呆然とした……という体験があったことを告白している。
 (参考リンク:「ホールボディカウンター検査は、受ける必要はない??」に対するダメ出し
 (以下、引用)
 
普段にも増して長い文章を読んで頂き、有り難うございました
 実は、1/3くらい書いたところで、誤って、なんと、全ての記載を、一つ残らず消してしまいました
 このブログを開設して依頼、最大の失態です
 ていうか、Ctrl+zを1回押したくらいで、これまで書き溜めた記載を1字残らず一瞬にして全部消しちまうんじゃねーよBrogger
 しかも、あまりの事に一瞬固まってしまった私の隙を突いて、すかさず「上書き自動保存」するなんて、一体どういうトラップだよゴルァ
 えぇ、久しぶりに、泣きましたともコンチクショー 。゚(゚ノД`゚)゚
 はっ、もしかしたらこれは、誰かさんの呪いなのではgkbr
 へへーん、でも、ちゃんとこうやって書き上げたもんねー、だ(^-^)/

 ……この場合も、「デマ刈りデビル」の仕業である可能性が高いと言われているが、PseuDoctor氏がご自身でご自身の記事に向かって「アナイアレーションフラップ」の技を使用した可能性もゼロではなく、事実は判然としていない。

 いずれにしても、なにかしらデマに関する記事を書いてネット上に公開しようとすると、「デマ刈りデビル」が察知して来訪するようである。

 読者の皆様も、「さっきまで読めた記事なのに、今は消えている?」という不思議な現象を目撃した際は、
「あいつが来たんだ……。たった今、デマ刈りデビルが来ていたんだ!」
という感じのリアクションを採ろう。

 なお、一部の研究者は、17世紀に目撃されていたという「草刈りデビル」と現代の「デマ刈りデビル」は何らかの繋がりがあると見ている。

2015年11月06日

不思議な話『プラトンのdisブログ運営』

 「プラトンのdisブログ運営」とは、あのプラトンの「国家」の罵倒芸版である。
 ブログ上で議論の公平性を突き詰めるとどうなるのかを説いている。

 数千年の間に散逸していたが、近年になって概要が明らかになりつつある。以下に、内容の一部を紹介する。

 『……そこであなたは、自分のブログで公平な議論を徹底させることを決めたとする
 『すると、噂を聞きつけた読者たちが、忌憚のないコメントを送ってくる』
 例:「公平な議論って言うけれど、結局はブログ主さんの主張にとって都合の悪いコメントは全て削除するんでしょ」
 例:「あるいは、ブログ主さんの記事に科学的な間違いを見つけてツッコミを入れた読者に向かって、【これでもか!】というほどのキレ芸を返してドヤ顔を決めるんでしょ」
 例:「そんなブログ主さんに、『ここは公平な議論を行うブログです(^-^)』とか言われても、鵜呑みに信じて近づく人なんか居ないでしょ」

 例:「この私は、完璧に公平な思考を持つ傍観者であるが、それにしてもブログ主殿の記事はカスだと言える」
 例:「なぜならば、曖昧で抽象的で、どうにでも解釈できるという、ごく普通の悪しき相対主義だからである」
 例:「もっと、オリジナルの悪しき相対主義を開発するべきではないのかね? 常勝のニセ科学批判批判者を目指しているのであろう?」

 例:「こんにちは! ブログ主さんの記事は、駄目すぎだと思います! というのも、前フリが濃密な割りに本論がスッカスカという、どこかのニセ科学批判批判で見たような芸風だからです!」

 例:「ネット上で非合理批判を行う科学絶対主義者め! 空飛ぶスパゲッティ・モンスターを敬うと言え!」

 例:「私のコメントがツラの厚いdisでなかったことを、幸いに思え!」

 例:「安楽椅子からのんびり世間に物申す貴族的なブロガーの主張を、私の庶民的なサイトで吊るし上げ♪」

 『あなたは、その読者たちの機嫌を損ねないように気を配り、ソフトな言葉でネットマナーを説く
 『すると、読者たちは不満を述べる』
 例:「礼儀の説教とは、なんてつまらんブログ主なのだ」「真面目が過ぎて退屈ですわ」「他所の炎上芸のブログに行こうっかなー」

 『あなたは、その読者達の気を引こうとして、disに満ちた記事を書く
 『それを見た読者達は、あなたを褒める』
 例:「そのdisの記事、超やばくない?」

 『あなたは、その読者たちの気を更に引こうとして、他所のブログに向かってdisに満ちたトラックバックを送る
 『それを見た読者たちは、あなたを褒める』
 例:「ていうか、そのdisのトラックバック、逆に受ける、みたいな、感じ?」

 『あなたは、その読者たちの気を殊更に引こうとして、【少しでも意見が異なる他所のブログを見つけると直ちにdisに満ちたトラックバックを送るブロガー】となる
 『読者たちは、嬉しくなって叫ぶ』
 例:「ひゃっはっは、すぐにdisるブロガーだあっ!」

 『あなたのすぐにキレる態度は、その読者たちから好評を得る。その読者たちの口コミによって、新たな読者が来訪する』
 例:「ブログ主さん、こんにちは。私は、アステロイドベルトの向こう側から地球圏のネットを訪れた者です」


 『あなたのブログの愛読者たちは、「少しでも異を唱えられると、すぐにキレてdisり合いを始める」という傾向の人々で占められるようになる』
 例:「その主張は、本気で言っているのですか?」【誰がドンキーやねん!】

 例:「そのリアクションの仕方、もしかして、お笑い芸人の間寛平さんのファンですか?」【誰がカナッペやねん! 誰がアガペーやねん! 誰がエウローペーやねん! 誰がペーペーの論者やねん! チッキショー!】

 例:「ああ、コウメ太夫さんのファンでしたか……。チッキショー!」

 『あなたは、その読者たちに向かって、「すぐにキレてdisり合いを始めることは良くないですよ」と言いたくなる』
 『しかしながら、「すぐにキレる芸風のブログ主さんに、それを言える資格がありますか?」と返されることを恐れて、言わない

 『あなたは、渋々ながらも、読者たちによるdisり合いを容認するブロガーとなる
 例:「なんたることだ。こうなったら、私自身の考え方を変えるしかない。好き放題のdisり合いが保障されている私のブログは、ネット上で一番の幸せなブログだあーっ!」

このように、ブログ上で公平な議論を徹底しようとすると、どんなに礼儀を重視するブロガーであっても、やがては罵倒芸を重視するブログを運営することになってしまうのだ

 そのようにプラトンは言っている。

2014年07月23日

不思議な話『ビッグマウス的なビッグフッド・トラップ』

 「ビッグマウス的なビッグフッド・トラップ」とは、あの「ビッグフッド・トラップ」の近くに設置されていた罠である。現在は撤去されている。

 概要:ある研究者のところに、「変わったビッグフッドを目撃した」と述べる人物が電話を掛けてきた。
 「昨晩の俺は、森の中を歩いていたんだ」
 「すると、大層なことを述べるビッグフッドに遭遇したんだ」
 「そのビッグフッドは、次のように主張していたんだ」

 『……主流の科学者達の誰よりも、私は高い科学リテラシーを持っている』
 『たとえば、ダーウィンの進化論が間違っていることなど、私はすぐに見抜いてしまった』
 『しかし、主流の科学者たちは私の話を一つも理解しなかった』
 『ゆえに、私こそが地球上で一番に科学の肝を心得ている賢者だと結論できるのだ……』

 「いや、たしかに昨晩の俺は酒を飲んでいたけれど、酔ってはいなかったんだ」
 「だから、俺の目撃談は事実なんだ。信じてくれるかい?」

 研究者は、その話を信じた。さっそく研究者は森に赴いて、「ビッグマウス的なビッグフッド・トラップ」を設置しようとした。

 すると、謎の生物が現れた。研究者は驚いた。「おや、もう出てきたのか? まだ、罠の設置が完了していないのに?」
 しかし、どうも様子が変だった。

 その謎の生物は、次のように主張したのだ。
 「私は、『ビッグマウス的なビッグフッド』ではない。私は、『ニセ科学批判批判的なビッグフッド』である

 それを聞いた研究者は、「証拠を見せてほしい」と頼んだ。
 謎の生物は頷いて、ニセ科学批判批判的な話を語り始めた。
 「その昔、あのウェゲナーが大陸移動説を提唱するも、大半の学者は冷たい反応だった。根拠となる原動力を、ウェゲナーは説明できなかったからだ」

 「しかしながら、ごく僅かなウェゲナーの理解者たちは関心を持ち続けた」
 「その後、科学技術の発展があり、数々の証拠が見つかり、ついには正しい説だと認められるに至った」

 謎の生物は、語りを続けた。
 「このウェゲナーの話は、『新奇な説を唱える者は確かな根拠など提示しなくても良い』という例である」
 「新奇な説に関心を持った周囲の人達が根拠を探求し、やがて普遍的な説にまで昇華させたという例である」
 「これぞまさに、科学のダイナミックな歴史の一場面と言えよう」
 「ところがである」
 「あの忌々しいニセ科学批判者たちは、あろうことか、『新奇な説を唱える者が確かな根拠を提示するべき』などと主張しているのだ」

 「このような、立証責任を他人に転嫁する主張を鵜呑みにすることは危険であり、おおいに異論を投げ返すべきである」
 「というわけで、貴公もニセ科学批判者たちと議論する際には、『ニセ科学を批判してはいけない。どうしても批判するならば、自分で実験して確かめてから批判するべきだ』と言ってあげたまえ」

 聞き終えた研究者は、失望しながら言った。
 「なるほど、確かに『ニセ科学批判批判的なビッグフッド』のようだ。私の目的とする、『ビッグマウス的なビッグフッド』ではない

 研究者は、謎の生物に言った。
 「森に帰りなさい。私は、『ビッグマウス的なビッグフッド』の研究で忙しい」

 研究者の素っ気ない態度を見た謎の生物は、「うむ……。私のニセ科学批判批判に関心を示さないことは、貴公の自由である」
 「しかしながら、その際には私も別の処置方法を行う用意がある」
 「たとえば、貴公の言論に対するdisのコメントを数年にわたってネット上で披露したりする」
 「よって、今のうちに賛同の意を表しておくべきだと貴公に勧めておく……」
 と言い残して消え去ったという。

2014年06月16日

不思議な話『ニセ科学批判批判イタカと遭遇したブロガーの事件』

 「ニセ科学批判批判イタカと遭遇したブロガーの事件」とは、あるニセ科学批判者が謎の存在と遭遇した事件のことである。

 概要:そのニセ科学批判ブロガーであるAさんは、愛読者たちに向かって「科学的な思考の大切さ」を説教していた。
 しかし、Aさんは説教を途中でやめてブログの更新を停止した。

 数ヶ月後、Aさんはブログを再開したが、なぜか過去のニセ科学批判的な記事をdisりながら全て消去した。
 愛読者たちが不思議に思って問い質すと、Aさんは答えた。
 「私は、『ニセ科学批判批判イタカ』の招待を受けて、地球外の場所に数ヶ月ほど滞在していた」
 「そこで私は、様々なものを見た。詳しいことは言えないが、とにかく既存の科学を超越するものを私は見た」

 そう述べた後、Aさんはニセ科学批判批判的な記事を書き始めた。
 「ニセ科学を批判してはいけない」
 「ニセ科学がマトモな科学であると証明される日が来ることも、可能性はゼロではない」
 「科学的にデタラメな説に触れたとき、ニセ科学批判者たちは寛容の心で受け止めるべきである」
 「既存のニセ科学批判では、もうやっていくことができない」
 「ニセ科学批判の活動は、次のステージに進むべき時が来ている」
 「私は、その先駆者になるべき存在である」
 「賢明なる愛読者たちよ。私のニセ科学批判批判を疑わず、信じてついてきなさい」
 「そうすれば、あなた方も既存の科学から外れたハイパーな思考を身につけることができるのだ」

 それを聞いた愛読者たちは、嘆いた。「ああ、Aさんは言うことが180度変わってしまった。もはや我々は、Aさんから科学的な思考を学ぶことができない」

 大半の愛読者は失望して去ったが、めげずにAさんは主張を続けた。
 「この場に残った少数の皆さんに言っておく。この私は、『ニセ科学批判批判イタカ』から様々なオーパーツを授かっている」
 「これらを公開した暁には、世のニセ科学批判者たちが驚いて椅子から転げ落ちるだろう」
 「今は準備中だが、公開の日を皆さんは楽しみに待っていてほしい」

 それを聞いた残り少ない愛読者たちは、わくわくして公開の日を待った。
 ところが、まもなくAさんはネットモヒカン族から総ツッコミを貰って気分を害し、ブログを閉鎖してネット上から姿を消してしまった。
 そのために、Aさんが所有しているオーパーツは公開されることがなく、その実体は今も謎に包まれたままである。

 なお、一部の研究者は、あのクトゥルフ神話などで言及されている「イタカ」と、Aさんが遭遇した「ニセ科学批判批判イタカ」に何らかの関係があると主張している。
 Aさんが「ニセ科学批判批判イタカ」からオーパーツを授かった事と、「イタカ」に遭遇した人が謎めいた品々を所有していた事に、明らかな類似性が見られるのだという。